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映画

『トランセンデンス』

『トランセンデンス』を観に行ってまいりました。

余命短い夫を想い、妻が人工知能にその夫であり天才科学者の頭脳(意識)をインストールする。
人工知能は、世界中のネットワークと繋がり、やがてあらゆる技術をその手にしたコンピュータへと進化していく。

それを脅威に考えた人々が潰そうとやってくる。
世界を支配するのか、神になるのか、と。

SF?
いえ、いつかこんなことが起こるかもしれない事態。
世界中に優れた技術が溢れ、日々科学は進歩している現代。
コンピュータが自分自身で進化しようとしていったら、こんなこともありえるかもしれない。

彼ら夫婦は、科学で今の世界を救いたいと考えていた。
ステキな庭のある家に住み、レコードを聞きながら生活していた彼らは、自然を再生し、病を治し、人々の幸せを願っていた。

それだけのための進化だっただけ。
でも、やっていることを目にした人々には、とても恐ろしいことに感じられる。

木々があっという間によみがえる。
人々の病が一瞬で治っていく。
自ら再生していくあらゆるものを目にして、恐れを感じた。

全くありえないことてはないのに、凄い早さで変わっていくことに脅えてしまうものなんだな、人は…。
落ち着け!と言いたいところだけれど、正しい情報や理解が与えられないと、そういうことには否定的になってしまうもので。
そしたらそこにはたくさんの感情があるわけで。

難しいし、さびしい。
そんな感情がぽろぽろとある作品でした。

ちょっと淡々としていて、ドキドキするような気持ちの大きな揺れとか楽しさがなかったのが残念。
それで、うん、それから…そうなったか…わかった…と、進んでいく感じ。
すごいテクノロジーを背景にしているだけに、わっとなるような映像を期待しちゃうと出てこなく、人間ドラマな色が強いかも。
何かもっとすごいことが起こるかも、と期待しちゃうような雰囲気にしておいて、そうでもない…てのはもったいなかったです。

うーん、おもしろいこと考えてるのにね。
自然もいいし、テクノロジーもいい。
古いものもいいし、新しいものもいい。
ちゃんと使おうね、大事に使おうね、なんてことをふと。
取り返しのつかないことにならないようには考えないとね、なんてことも。

ポール・ベタニー氏がいい役どころでした。
中間値のひとで、切なさ背負ってた。
相変わらず、あの声好きだわー。
背の高さと猫背気味なところも好きだわー。





『超高速!参勤交代』

『超高速!参勤交代』を観に行ってまいりました。

わかりやすく、でもいやらしくなくおもしろかったです。

帰ってきたばかりでお金ないのに、江戸に今すぐもう一回来いだと!?
しかし行かねば…と奮闘する大名のお話。

彼らの姿に、ふふっと笑って、ぐっと来て。
思わぬあれこれに、おおーっとなって。
派手ではないけれど、生きてるな、がんばってるな、という雰囲気がいっぱいで、見ていて気持ちが良かったです。

人の良さ、人を想うこと、人のために。

そんなことがさりげなく溢れていた。

何気なく人を思ってやることって、もう何か気にすることなく、思うようにやればいいことなんだな、と。
自分が思ったように、そこで動いていいもんなんだよ、きっと、と。
そんな風に、心がふっと軽くなるようなシーンがたくさんありました。

いやいや、物語はたいへんなの。
期限までに行かねばたいへんなの。
しかも、いろんな落とし穴があっちからやってくるの。
こっちも持ってるの。
あたふたしっぱなし。
かんばれー!とただ応援しているうちにあっという間に結末までなの。
でも、あれ?とさりげなく気持ちがいいシーンが入っているの。

出てくる人たちが愛しくなる作品でした。
疲れて弱ったココロをちょっとだけ撫でてくれた。
いいんだよ、これで、と。
涙がうっすらと出ました。
(ココロが元気な時だったら、おもしろさにしか気持ちが向かないかしら…。)
(もういっかい確認したいセリフとかあるな…いいなと思ったこと。できる人が助ければいい、とか。)

それだけでなく、動ける俳優さんがいっぱいで、見ていておもしろい。
殺陣とか時代劇的な動きはもちろん、セリフや間なんかが皆合っているし、おもしろさや真面目さも同じ雰囲気であって。
それが、登場人物のキャラクターに合ってて。
良かったです。

蔵之介さんの、方言たっぷり、愛されるお殿様っぷり、情けなさっぷり、意外さ、がたまらなくよかった。
彼のキャラクターにはぐっとくるところが特にたくさんありました。

他の皆さまも忍びさんや家老さんくらいもっとキャラクター濃く出しても良かったかも。
最初のキャラクターらしさのシーンが活きたようなそうでもないような…。

単純にくだらないというかシュールというか、わっかりやすくおもしろいシーンもありました。
人がいっぱいいるように見せかけるとか、ごろんぼっちゃんとか!
気軽に見られて楽しい時間でした。

…そいえば。
地方にメッセージ込めたんでしょうね。
いわきの土地、だいこん。


※ながーい橋は、日本一の長さの木造橋、ホンモノです。ふふ。撮影あったのね。



『青天の霹靂』

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『青天の霹靂』を観に行ってまいりました。

あんまり元気ではない日々を送っていて、感動というか気持ちが動くことが少ない最近だけど、この作品の予告編はぐっと来るものがあって。
暗く物悲しい感じの大泉さんの顔に自分が重なったり、笑ってるけど同じく物悲しい感じのひとりさんを前に心が動いた大泉さんの顔にドキンとしたりして、このひとたち見たいな、と思ったわけです。

家族のことや自分の状況に俯いてもやっとマジシャンをやってる男が、青天の霹靂に合うお話。
予告の期待と同じものが見られ、気持ちが動くのと、そんなことって!がある優しい家族の物語でした。
とても良かった、感動できた。

なんど涙をこぼし、なんどニコッとできたことか。
主人公の男に気持ちを寄せながら、周りの人びとの姿にじんわりし。
ポンポンと流れていく話のなかで丁寧に描かれた人の姿がとてもいとおしかったです。
細かくいろいろと、ではなく、彼らの気持ちの揺れを丁寧に。

いいな、と思える表情や台詞がたくさんありました。続きを読む

『トイ・ストーリー』

DVD観賞の記録。
『トイ・ストーリー』を初めて全編通して観ました。

今までチラッと目にしたり、ディズニーで見たりしてはいたけれど、映画をちゃんと見たことがなかった。

ウッディ、バズ、リトルグリーンメン、ポテトのおじさん、女の子…。
それくらいしかわからなかった私。
見ていて、アンディが出てきて、そう言えば聞いたことがある名前と思ったくらい。(そうか、この子のおもちゃの話なのか!)

ふと、この度見てみました。

面白かったー。
なるほどー。
モンインと同じで、いないところで動き出すおもちゃの姿にワクワクしたー。
小さいおもちゃの冒険楽しいなー。

ウッディってアンディの一番を気にするこんな性格なのか、と初めて知ってへえーとおもったり。
何あの女の子って最初から出てこないの、と知ったり。
バズがおもちゃであることに気づくシーンが急に重くて驚いたり。
クレーンゲーム内にいたリトルグリーンメンのシュールさとかわいさに悶えたり。
シドくんの酷さと反撃時の弱さの展開になるほどーと感心したり。(シドくんのおもちゃたちが喋らないところには哀しさがあるのなー。)
何度もアンディを追っかけるはめになるウッディ&バスの冒険にワクワクしたり。
後半、 マッチの火が消えたところでは思わず、あぁ!!と声が出てしまったり。

いろいろ楽しい要素があって、面白かったです。

2、3も見る予定。


『永遠の子供たち』

DVD鑑賞の感想も書いていこうかな、と思って今日の一本。
2007年のスペイン映画、『永遠の子供たち』。
丑三つ時から見始めちゃったけども、ホラー映画の部類です。

元は孤児院だった町外れの古い館で暮らす親子。
空想の友だちと遊ぶ息子を心配しつつ、愛で優しく見守っている両親。
ある時、近くの洞窟で息子はひとりの新しい友だちと出会う。
それは…。

見えないもの、のお話。
曇り空や雨、色の少ない暗い映像と音楽、ドキッとする物音、何かがいそうな雰囲気、離れたり近づいたりの撮り方、怯える人…。
ゴシックホラーのような作品でした。

ただ、それだけじゃない。
親子の愛と秘密が、切なく素晴らしく。
見せられてるホラー要素の裏には、そうなることに納得し心がじわっとちょっぴり柔らかくなるような物語がありました。
怖さを感じながら、次第に明らかになってくるその物語は、愛ゆえに間違いとかそういうことではないその選択肢が出てしまうのだなと感じるものでした。

ステキな、ハッピーな話ではないのに、何故だか心の片隅で、良かったね、と思える気持ちが残るお話。
これ、すごいわ。
ちゃんと目を覆うようなホラー映像(見せなかったり、見せちゃったり)満載な上に、そこにしっかりと物語が乗せられ、さらにいくつものことが繋がってて、深いお話になってた。
怖かったけど、面白かった、良かったです。


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『アナと雪の女王』

『アナと雪の女王』を観に行ってまいりました。

美しい映像に圧倒され、音楽には聞き入ってしまいました。
ワクワクする映画がスクリーンいっぱいに広がってて、目にも耳にも飛び込んできて、見ていて気持ちが良かったです。
なかなか面白かった。

「雪の女王」だけど、氷だなあ。
雪なんだけど、美しい、すごいと思ったのは氷の姿でした。
雪の魔法を持つ女王による氷がキレイだったし、迫力ある映像でした。
お城とか、たまらんかった。
そこを駆ける女王にアナに、動物とか動物でないものとかがステキだったし、そこに乗る歌の内容と声とメロディーもこれまたステキでした。

寂しいと唄い、待ち望んでた瞬間にワクワクと怖さの両方で唄い、解き放たれて自由だと唄う。
彼らの気持ちがよくわかって、でもそこには切なさもあって、人間の深さが見えてて、ステキでした。

ストーリーはシンプルなのだけど、辛さや寂しさ、それから優しさがあって、登場人物が愛らしく見えました。
足りない愛とか自然のなかでの冒険とか、ラプンツェルに似てるけど、でも映像と音楽の見応えは格別かも。

オラフがかわいかったわー。
たまらんかった。
夏を夢見るところとか、バラバラになるコメディアンなところとか、人を愛する気持ちとか、ニンジン鼻とか、愛くるしいキャラだった。

アナやエルサや、クリストフもギュッとしたくなる愛らしさがあった。
なんだろ、人を求めてる寂しさが見えてるからだろか。

『LIFE!』

『LIFE!』を観に行ってまいりました。

久しぶり、2ヶ月半ぶりの映画館でした。
ここしばらく元気が見当たらなくて。
見たいものはいろいろあったけど、軽めで元気が出そうなものかな、と選んでみました。

『LIFE!』、ベン・ステイラーの作品。
どっちに転ぶかわからないけど、でもたぶん、映画の時間は楽しめるんじゃないかと。

空想に更けてばかりいる地味な男、仕事は雑誌の写真整理。ある時、大事なネガが見当たらず危機に。ネガを送ってきた写真家が知っているはず、と彼を探すために、空想の中だけだった冒険の旅に出る…。

うーん、良かったところと、ボンヤリとしていたところと、という感じでした。
もしこんな男にこんな転機があったら、彼の肩をポンポンかバシバシと叩いてあげたいね、という感じ。

旅でドラマチックな展開があるわけでもなく(すごい所を旅をしてはいる、映像はキレイだし疾走感がある)、うっすらコントな旅だし(ありえない状況に何度か吹いた)、主人公もなんとなく共感できるようなできないよう男な上にボンヤリと変化しているような気がするだけだし。

後味は良かったのです。
キレイに終わってておもしろかった。
なんだかちょっともったいなかったな、と思った作品でした。

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