『超高速!参勤交代』を観に行ってまいりました。

わかりやすく、でもいやらしくなくおもしろかったです。

帰ってきたばかりでお金ないのに、江戸に今すぐもう一回来いだと!?
しかし行かねば…と奮闘する大名のお話。

彼らの姿に、ふふっと笑って、ぐっと来て。
思わぬあれこれに、おおーっとなって。
派手ではないけれど、生きてるな、がんばってるな、という雰囲気がいっぱいで、見ていて気持ちが良かったです。

人の良さ、人を想うこと、人のために。

そんなことがさりげなく溢れていた。

何気なく人を思ってやることって、もう何か気にすることなく、思うようにやればいいことなんだな、と。
自分が思ったように、そこで動いていいもんなんだよ、きっと、と。
そんな風に、心がふっと軽くなるようなシーンがたくさんありました。

いやいや、物語はたいへんなの。
期限までに行かねばたいへんなの。
しかも、いろんな落とし穴があっちからやってくるの。
こっちも持ってるの。
あたふたしっぱなし。
かんばれー!とただ応援しているうちにあっという間に結末までなの。
でも、あれ?とさりげなく気持ちがいいシーンが入っているの。

出てくる人たちが愛しくなる作品でした。
疲れて弱ったココロをちょっとだけ撫でてくれた。
いいんだよ、これで、と。
涙がうっすらと出ました。
(ココロが元気な時だったら、おもしろさにしか気持ちが向かないかしら…。)
(もういっかい確認したいセリフとかあるな…いいなと思ったこと。できる人が助ければいい、とか。)

それだけでなく、動ける俳優さんがいっぱいで、見ていておもしろい。
殺陣とか時代劇的な動きはもちろん、セリフや間なんかが皆合っているし、おもしろさや真面目さも同じ雰囲気であって。
それが、登場人物のキャラクターに合ってて。
良かったです。

蔵之介さんの、方言たっぷり、愛されるお殿様っぷり、情けなさっぷり、意外さ、がたまらなくよかった。
彼のキャラクターにはぐっとくるところが特にたくさんありました。

他の皆さまも忍びさんや家老さんくらいもっとキャラクター濃く出しても良かったかも。
最初のキャラクターらしさのシーンが活きたようなそうでもないような…。

単純にくだらないというかシュールというか、わっかりやすくおもしろいシーンもありました。
人がいっぱいいるように見せかけるとか、ごろんぼっちゃんとか!
気軽に見られて楽しい時間でした。

…そいえば。
地方にメッセージ込めたんでしょうね。
いわきの土地、だいこん。


※ながーい橋は、日本一の長さの木造橋、ホンモノです。ふふ。撮影あったのね。