「トリック劇場版ラストステージ」を観てまいりました。

トリックシリーズ、ラスト。
14年前にスタートしたシリーズ、奈緒子と上田の物語、これで最後。

おもしろかった、よかった。
終わった後、一瞬身動きできませんでした。
終わったなあ…とじんわりとしてました。

大好きなシリーズ。
終わってしまったことにじんわりというより、いろいろ展開してまわって原点に戻った感じで、そして今までのいろいろの答えがひとつそこにあって、一区切りの終わりとして良かったなあと思いました。

今までのトリックのあれこれと今回のストーリーと、それから菜緒子と上田と。詰まってました。
これぞトリック、ぐーーーっときました。

呪術師が出てくるストーリー。
上田と奈緒子がインチキを暴く。
マジシャンの奈緒子がマジックで、学者の上田が物理で、真相を暴く。

原点ですな。
シーズン1、最初の最初、上田が奈緒子と出会ったのもこのためでした。
母之泉、おかーさまのトリックを暴いていく。

それから14年。
再び、呪術師とは、となるお話。
そして、二人がふたりであるところがシンプルに出されたストーリーになっていました。

さらに、矢部さんチームも相変わらずなぐだっぷりだし、上田山田矢部そろってのやり取りは楽しい。
呪術師とその取り巻きという構図、秘境の村、自然と物理とマジックと事件。
変わらないトリックらしさがいっぱいでした。

ただ。
マジシャンの奈緒子、シャーマンの血をひく女性。
マジシャンの父のことと、シャーマンの血を断ち切ろうとした母のこと。
いろんな事件や、いろんな出来事に巻き込まれていろいろあって、いろいろ考えてここまできた奈緒子。

食い意地とか売れなさすぎとか、なんかもう相変わらずなところいっぱいだけど、自分の運命や上田や仲間たちや人の気持ちに添うところがふわっと出てて、ぐーーーっときました、泣きました。

そして、呪術師の役割は皆を守る、というところへ。
今までの呪術師との対決がいろいろ思い出されました。
そして、なるほどと。
呪術師の意味が、奈緒子自身と今までが重なって、なるほど、と。
シャーマンの血と向き合い断ち切ろうとしでも…な山田家って…とせつなくなりました。

それに対する上田の姿も良かった。そのときの表情もだけど、そのあとの行動と現れた母との会話に号泣でしたわ。
山田上田の二人の関係は良いなあ、やはり。

母のあたたかさもたまらん好きですけどもね。
母もずっとシャーマンとしての人生と、島から出たそのあとと、奈緒子を見守る日々とがあってね…。(あと、がめつい日々…は置いといて。)

ラストらしく、良かったですとても。
ひとつスッキリと今までのことへの答えのようなものがそこにあったように思います。
皆を守るために、ひとり向かう奈緒子見て、なんとなくずっとあったこの子の影はこの重みを知らずのうちに背負ってるところから来るのかな、と感じました…。

父と母とか、ガッ虫とか、金髪の石原さんとか、歴代の懐かしの方々の登場。
なぜベス、上田の授業風景とか、上田のお仕事っぷり。
母も寝言寝相がひどいとか、小ネタも変わらず満載。
今までのいろいろが集まりすぎて確認できたことと、覚えてることと、いっぱいありすぎて困るわ。
おおっ!!と思うことがいっぱいで、それが楽しいトリックです。(多すぎても嫌じゃないがトリック)

それから、堤さんの別のお仕事SPECネタが!
そのまま「SPECホルダー」というセリフもあるうえに、北村さんの役が微妙に変化してSPECのミイラ状態になっただけでなく左手が切られてた…!なんてこと!

ばんなそかな!!


ちなみに、映画化ありがちの海外ロケストーリー。
意味あるの?話題づくり大きすぎだろってことの方が多いけど、これは良かったなあと。
呪術師とか起こることと、そこに向かう奈緒子の話がうまく合っていて、すんなり入ってこれて良かった。
今までの国内中の山や村でのあれこれがあっての、奈緒子がたどり着いたことと大きくなった(ようでそこまででないけど、でも…っていう。)ところが。
外国語と、起こされた出来事とそれに対してあったことと、奈緒子たちの登場が。
おもしろかったわ。