一昨日,『人間失格』を観に行ってまいりました。

有名小説の映画化。
ま,読んだことないしどんな話か全然知らなかったので,関係なく鑑賞でした。

これは,退屈と感動と紙一重な感じ。
どれだけ葉蔵や登場人物に共感できるか,だろか。
ああ日本の映画だなあというものでした。
明治昭和初期漂う女性たちが続々と出てきたり,静かに人の心や雪や海を印象的に描いておりました。
加えて長さもあって,うーん。

でもおもしろい話でした。
葉蔵に何度もウルウルとしてしまった。
葉蔵の家のことや人間関係や築かれていくものなどの細かい説明は一切省いているんだけど(説明不足過ぎるけど,知っている人には関係ないのかな。),でもその隙間がすごくよくわかってしまった。
人との向き合い方の不器用さとか,表に出せない気持ちがよくわかり,切なく,泣けました。

葉蔵は,誰でも持ってて共感できるものに,強く押しつぶされそうな人。
大抵は忙しさとか楽しいこととかでなんとか隠して生きようとするけど,彼は逃げようともがくしかできないようでした。
お酒や薬,女にああいうふうに溺れていく気持ちはわからなくもない。
遊んでみたり,ひとりで飲んでみたり・・・うう。
金の切れ目が縁の切れ目の話もちょっと納得。
男女の関係だけでなく,自分が崩れていくという意味で。
切なかった。
それでも生かされてしまい,そしてなんとかしようとする気持ちも見え,苦しい人でした。
(人間失格がそういう話なのかどうかはわからないけど,そう観た。)

純文学な世界。
それを,たくさんの俳優たちでエンタメ性を出したのか,な。
女優に限らず,平目や堀木といった濃い人たちが印象深かったです。

そして久しぶりの生田カテゴリのエントリー。
葉蔵な生田くんは,繊細で熱演で泣けてよかった。
良子とダメになる時や堀木に突き放される時が特に。
動きがキレイなのは相変わらずで,柔らかさもちょっと見えて,良いなあと。

だけど,ちょっとキレイ過ぎだったか。
病んでく葉蔵は痩せて細く折れそうなのだが,ふと顔に健康的なところが見えることがあって,うーん。
表情と合わなかったりして,あれ?と思うことがありました。