もう1本は,『インビクタス/負けざる者たち』。
こちらはグッと変わりまして,15年前の南アの実話。
マンデラ大統領が,国を立て直すために取り組んだラグビーのお話。

この当時の国の背景も,ラグビーがどういうものかもよくわからないので,細かいところまでは理解できなかった。
でもラストにキチッと落としていたので,ああ良かった!と思えてしまいました。

ラスト辺りで,これって凄い話だなあ!奇跡だなあ!と。
シンプルに,大統領とラグビーチームと国民が繋がれたお話。
ドラマチックじゃないか!と。
人が夢中になったり笑顔になったり,繋がったり,変えたりできるスポーツやエンタメって凄い力を持っているなあ!と。
その力を,映画館の大音量で聞いたから余計に,グッときました。
人種の違いや辿ってしまった社会的ないろんな問題を,どう乗り越えようとしたのか。
マンデラは,強い精神力と想いで,きっといろんなコトをしたんだろう人。(ごめんなさい,ホントによくわからない。社会的にどういう位置付けな人なんだ?)
その一つが,弱小だし,人種の問題の渦中過ぎて立場の危ういラグビーチームを使うこと。
これはいくつもの中の一つかもしれないけど,十分な力になった。
彼の経験と閃きと行動がなかったら,できなかった。
興味深いエピソードでした。

あらあらあら・・・な時の流れでラストまで行ってしまったようで,全体的に浅く感じてしまったのが残念。
ラグビーチームの彼らがどんな想いを持っていたのかとか,一体どうしたら・・・なところが描かれてたら良かったのに。
せっかく負けざる者たちというタイトルで,チームにはマット・デイモンもいるんだから。
どちらかというと,警備目線のマンデラが強かったような。
彼の魅力を描くと同時に,もう少し・・・と思ってしまいました。
ラグビーチームも強いのか弱いのか微妙なキャスティングだし。
大統領周辺の人物たちは,丁寧に描かれていたように思います。

それから,もっとタイヘンな事態とか重さとか暗さとか黒さとかあるのかと思ったのに,意外とさっぱりとしていて驚いた。
何か起こるのか?と思わせてサラリとかわしたり。
ラストにやっと,ああ!となれたのはそのせいでもある。
淡々としているワケではないし,音楽や音,エピソードとか場面転換とか飽きずに楽しめる安心できる雰囲気ではあるので,見終わって納得。
良かったです。

モーガン・フリーマンは凄く役作りをしたってことなのかな。
手の動きや歩き方,喋り方・・・この人こんなんだっけ?と思いました。