本日は,『劔岳 点の記』を観に行ってまいりました。

誰も登頂できたことがない,入り口すら見つからない山。
社会の様々な音がない,静かな雪や崖の険しい山。
そんな開山されていない厳しい山に挑んだ男たちのお話。

わーっと登っていろいろあって感動!っていうような単純な作りではなく,静かに時が流れてしっかりとこの出来事を語るような作品でした。
ちょっと長かったけど,ただ山頂を目指すことだけでなく,ホントの映像で本物を映し,こんなに大変な山に挑む人たちの想いを静かにじっくりと描いていて,なかなか渋く堅く作られていました。

山での出来事が,あーそろそろこのあたりでこう来るか?と変に予測させられないのがすごかった。
エンタメの構成として有り得る展開だとしても,あ!と思わせられるシーンがあって。
山というもの自体にハラハラドキドキしてしまいました。

それから,仕事のために登る人,山に人を案内する人,山を知ってる人,山に登りたい人・・・。
静かに描くことによって,いろんな立場や想いの人たちが,互いに尊敬したり認め合う姿も自然でよかったです。
語らずとも表情や態度に現れる。
山を登る姿にため息が出そうでした。

奥さんを出して家族愛をわざわざ描く必要はあったのかなと,ちと思うくらい。
男たちの姿がよかったです。

なぜ?というところで,地図を見て自分がどういう場所にいるのか知りたい,地図は自分は何者なのか知るきっかけとなる・・・というお話が出てきてて。
なんだか,すごくわかる気がしました。

地域の,日本の,世界の地図を見て。
自分の今いる場所を中心に,地図全体を見る。
それでいろいろ思うときがあるなあと。
こんな隅っこなのかとか,ここからこんなに近いのかとか遠いのかとか,なんかいろいろ。
漠然とした自分の位置を目で見て確認する。
地図っておもしろい。

そして単純だけどやっぱり,誰かが測量して正確に作られた地図ってすごいなあと思う。