昨夜は『ミルク』を観に行ってまいりました。

タイトルだけから感じるよう甘い雰囲気は全くない,実話と実映像を元に社会や政治を描いたドキュメンタリちっくな作品。

自分のために,皆のために立ち上がって運動を起こしたゲイのミルクさんのお話。
ミルクさんの数年を,出来事一つひとつを時の流れとともに回顧していくお話で,ドキュメンタリの色が濃く派手ではないですが,ミルクさんにグッと引き込まれおもしろかったです。
ショーン・ペン,すごいなあ。

アメリカの70年代の知らないお話で,背景がわかりにくいので,あまりいろいろは言えないのですが。
ヒーローちっくにただ感動的になるように描かれておらず,拳を握って暗さも保ちつつ社会と繋がりつつ生きるミルクの姿はなかなかよかったです。

ひとつの時代,ひとつの流れを動かした人のお話。
なるほどねーとか,そうかもねーとか思う言葉や行動がいくつも出てきて,こういうモノを観るのもたまには必要だなあと思います。

ミルクにただ真っすぐと共感することは難しいけど(立ち上がろうっていうことに。去っていく恋人の方に気持ちが行っちゃう。),クローゼットに閉じこもっていないで・・・って言うのはイイなあと思いました。

映画としては,うーん,もう少しドラマチックな方がウケはイイんだろうけど。
ショーン・ペンの表情はよかったです。
喜びにパーッと変わった表情が特に。
映画は,隠れない人たちのお話でしたが・・・。

誰だってどこかの部分でマイノリティであるはずで。
だけど,それがどの部分であるかで受けるモノは違う。
その部分そのものにもよるし,その人自身にもよるし,周りの環境や生きる社会にもよる。
マイノリティであることに気付かない場合もあれば,それを喜べる場合,コンプレックスに感じる場合もある。
それから,周りの人から受けるモノが大きく変わる場合もある。
そういうことはいろいろ,たくさんある。

ただやっぱり,他人がそれを無茶苦茶に否定するコトは違うと思う。
理解できないかもしれないけど,できなくくたってイイけど,認めて向き合って行かないと。
なんてことを最近よく思う。

難しいけど,時間かかるけど。
そういう仕事もしているので,強くそう思う。
相手だけでなく,自分も疲れちゃうんです。