本日は,『青い鳥』を観に行ってまいりました。

丁寧に苦しい想いが描かれていて。
片寄らず,拾いすぎず,押し付け過ぎず。
静かな良い作品でした。

重苦しく,息をグッとのむ時間が続き,ゆっくりと物語が進む。
そして,だんだん溶けてゆく。
その後はもう,ただただ号泣してしまいました。
涙が止まらない。

こんなに泣いてしまうのは,スクリーンの中に自分がたくさんいるからで。
中にある気持ちと一緒に,今観ている自分のそばにも寄り添う何かが感じられて。
それをアタタカイとかそういう簡単な言葉では表せないけど,でもそれがあるから溶けてくワケで。
先生の言葉ですね。
とても説得力があり,心に残るモノがありました。

こういう人もいて,こういう想いもあって,こういう形もあって。
「本気で」という言葉を上手に描いていました。

登場する生徒たちのキャラクターが,有りがちなただのステレオタイプばっかりじゃなくてよかったです。そこがまた。
ちゃんと生きている。
先生を評して言う(「そうじゃなくて」って言う)女の子とか,1番に立った子とか・・・。
それぞれに寄り添える隙がちゃんとあって。
想いを感じてまたホロリ。

地味だけど,しっかりと人を描いている良い作品。
音と光とセリフとエピソードと,そしてあべひろし。
よかったです。