『容疑者Xの献身』を観に行ってまいりました。

原作やドラマなど諸々のファンなワケでもなく,ドラマも佐藤さん(まだ佐藤さんだった。)が出た回を見ただけで。
ただただ,長塚圭史に興味があっただけなのです。

こういうタイプの解いていくお話は好きです。
頭が良いとかじゃなくて,見方を変えるっていう解き方。
ふわっと霧が晴れるのはそれだけで気持ちが良く。
それまでぐるぐるしてた自分の頭に,よく我慢した!ってご褒美がもらえるみたい。
あの雪山のシーンはとてもよかったなー。

それから思わせぶりなシーンやセリフが散らばる。
そのパズルが埋まっていく。
まあホントは映像ではなく文章の方がその気持ちよさは格段上なんだけど,映像だって作り方しだいでね。

切なくどうにもならない人間の感情で包まれた事件のでき,その見せ方はよかったです。
雪山や冬の街,マフラーを口元まで覆う姿もまた,ね。
カラカラと崩れ泣く姿がまた,ね。
じわっとしました。

ただ,やっぱり残念なところはあって。
イマイチだった,解く側が。
なんだろう。
女は勝ち気なんじゃなくて強い人の方がイイ。
そしたら,「友人として・・・」っていうあのシーンも活きてくるような。
男は・・・「問題を作る側」に寄りすぎ,かな。
ただの勘のいい友人にしか見えない。
負けてたなー,2人は2人に。

誰目線のドラマなのかが曖昧だったように思います。
テレビドラマとか主役とかじゃなくて,ちゃんとお話に向き合って作れればいいのに。

あ,長塚さんは。
テレビらしいなーという感じの使われ方。
もうちょっと,おっ!というような役やればイイのに。
でもまあ,満たされた感はあります。