054ed073.jpg今年の夏はこれだ!
CUEさんのお祭りでございます。
この夏は北海道です。

その前に。
土曜夜にやっていた連ドラ『ロス:タイム:ライフ』。
飛ばしたり流したりしながら観てきましたが,昨夜で終わり。

「人生のムダを精算する,生涯最後のひと時,ロスタイムライフ。」
死を迎えたそのとき,その人のそれまでの人生におけるムダだった時間がロスタイムとして与えられる。
残り数時間,何をするのか。

最後の選手,三浦はひきこもり男でした。
与えられた時間は「12」時間。
彼の過ごしたロスタイムは。

・・・なんとも泣けるシーンの詰まった残りの時間でした。
わはは,そう来たかーというロスタイムでしたが,それが余計に切なさを産み。
三浦の言葉,行動,ひとつひとつにグッときて,後半はもう涙が止まりませんでした。

途中をだいぶ飛ばしているので,どの程度のおもしろさとシリアスさを盛り込んだドラマなのかはよくわからないのですが,(もちろん選手の設定もあったと思うけど)この第9節はドラマらしいお話で。
優しさや暖かさや,希望,切なさがシンプルに詰まっていました。
ロスタイムは付加設定みたいでしたな。
「あと11年,こうやって何するわけでもなく,じっと死ぬを待ってりゃいいんですか!?」
この言葉を,長くひきこもっていた人間が言うとは・・・。
ドキッとします。
そしてハッとする言った本人。

今までの12年間を振り返る。
丸ごとロスタイムとして与えらた理由に気づく。

この先自分の人生がどれくらいかなんて,誰も知らない。
ひきこもり男ももちろん何も考えていなかった。
数時間なのか,数週間なのか,数か月,数年なのか。

でも残り数年と聞かされ,長いとぼやく。
じゃあ今までは?
何にも変わらず生きてきたんじゃないのか。

11年は短いと思う。
ロスタイムというおまけ時間だと思うと長いけど,実際の時間としてはとっても短いのだ。

「人生にムダなプレイなどあるのだろうか。」

12年間が丸ごとムダだったとは思えない。
ひきこもっていて何の生産もしてなかったかもしれないけど,こうやって自分を振り返ることができるようになったってのは,その時間があったから。

12時間,12週間,12ヵ月は同じでも,12年は違う。
ふと振り返ると大きいのだなあ。

ひきこもりの人生とは。
私は出るのも好きだが,ひきこもるのも好きだ。
学校行って仕事行って。
何もない時間がなかったから外に出続けているけど,何もなくなったらどうだろう。

母親が救急車で運ばれる姿を追って玄関まで行くけど,外に出ることができなかった三浦。
そのときの涙がなんだか痛いほどわかって,涙止まりませんでした。

それから,ドア越しに妹と話をするシーン。
お父さんを亡くし,お兄ちゃんはドアの向こうで何も言ってくれなくて,お母さんは意識が戻らなくて,そんな寂しくてツライ妹の姿が切なくて。
さらに,家族をすごく想っているのに扉を開けられないお兄ちゃんの姿に涙が溢れました。

そして三浦のロスタイム。
あって良かった12年間。

体験していない私にはわからない時間だけど,ラストのあの穏やかさは,2つの12年間はあって良かったと言っているように思います。

ちなみに前半はおもしろく,後半はシリアスなこのお話。
実況&解説のある前半で笑ったのは・・・全部だ。

・餅を詰まらせて死ぬって!いきなりだ。

・死の実況が冷静過ぎだ。

・Player Stateも,ちゃんともじゃもじゃだ。

・相変わらず審判団がおマヌケで・・・。

・都市伝説を怖がりながら,ふと尾元さんを振り返るという一連のシーンの大泉さんの表情は,見たことのあるおもしろ顔だ。

・一緒に飲み明かしてるー。

・「おれのせい?」しゃべった!

・12週目,ひげが・・・!

・解説:にしだサンが押入れに出た。

おもしろく笑い,切なく嬉しく涙したドラマでした。
そして,大泉さんが三浦のような役だったのが非常にうれしい。