ついでにもうひとつ,TEAM NACSの2004年の作品『LOOSER 〜失い続けてしまうアルバム〜』。

新撰組のお話。
彼らは,実はこんな人たちだったんじゃないか,史実も実際はこんなことだったんじゃないか。
ちょっと別の角度から解釈や想像を入れた物語。
主人公は,その時代にタイムトリップした現代の男。

新撰組や当時のことが、実は全くわかりません。(無知なので)
だから,なかなか興味を持って観られなかったというのもあって,初めて観たときはおもしろくなくて。
でも何回か観るうちにだんだんハマり,今ではおもしろい!と言える作品。

森崎流,NACS流新撰組。

笑えるようなゆるい部分やそれはおもしろいなあと思うような解釈を描いたりしながら,虚しさとか哀しさとか,でも暗くなることもないんじゃないっていう未来を交えた,過去の人の人生をちょっと考えたりしちゃうお話かなと思います。

5人だけで,何役も演じてます。
解釈にも絡んだその配役がおもしろく,それを演じている人たちもまたおもしろいかな。
やはりNACSの顔くらいはわからないと苦しい,何役も!の作品なワケですが,わかればちゃんとおもしろいなあという。
お芝居だけじゃなく,NACSを楽しむ舞台でもあるように思います。

さて・・・長くダラダラと感想を書くのは楽でイイのですが,なんとかすっきり書けないものかと,ダラダラ書いたあとに挑戦してみました。
この先の追記は,いつものようにダラダラとです。
TEAM NACSの2004年の作品『LOOSER 〜失い続けてしまうアルバム〜』。

新撰組のお話。
いろいろと伝えられイメージのある新撰組だが,実はこんな人たちだったんじゃないか,史実も実際はこんなことだったんじゃないか。
歴史嫌いのリーダーが,ちょっと別の角度から解釈や想像を入れた物語。
主人公は,その時代にタイムトリップした現代の男。

うーん,『LOOSER』を初めて観たのはいつだったか。
そのときは実はちっともおもしろくなくて,結局挫折したのです。
なんでだろう。

でも,何年もかけて何回か観るうちに,だんだんハマッていったワケでございます。
このお芝居に,そしてNACSに。
なんでだろう。

で,今ではおもしろい!と言える作品。

新撰組が・・・実は全くわからないのです。
幕末だよねえ?という,うっすらとした印象のみ。(ひどいです。)
どんな人たちのグループで,何をしたのかが全くわからない。

だから,なかなか興味を持って観られなかったというのもあると思うのです。
(新撰組のみならず,幕末がダメなんですなあ。龍馬ですらどういう人かわからんのだ。)

舞台ではちゃんと,新撰組やその時代の背景を説明してくれてます。
でもそれは多少の知識やイメージがあればこその説明かなあ。
はっぴ姿や名前を聞くだけで,ふむふむ・・・とお勉強しているような人には付いて行き難いのです。

そうだよねやっぱり幕末だよね,ああ京都の話なんだ,土方も沖田も聞いたことあるような気がするけどそうか新撰組の人なんだ,幕府を守っていた?・・・。
お芝居の世界に入る前に,そういうところで止まってしまうのです。

それから,NACSをあんまり知らなかったってのもあるかなあ。
この作品は10回公演。
TEAM NACSという色も付いてきてて。
内輪ネタ的なお遊びも,たくさんあって。

メンバーそれぞれのネタは,他のお芝居やいろんなものを観たから笑えるようなやり取りも多く。
だから初めて観てもわからない,笑いづらいところが多いのだ。
顔ネタ,ガンダムネタ,校長と生徒,魚ネタ,リーダーの大きな引き出し・・・。

ドラマのシーンで安田さんが,しがないフリーターのダメッぷりにムッとしてたり,「暗いよ」と言われているのは,いろんな安田顕を見るとさらに笑えるのです。
あれが舞台のキャラクターではなく,安田顕だと思うとすげえ笑える。

リーダーの雄叫びの「つまらん!」とか「おもしろくなーい!」とか「もーう!!行ってしまったのか」,「もーやめなさーい!」とか,お楽しみのシーンなのだよな。
でも知らないと,大抵の人はたぶん,なんだあの人・・・のままなのだよな。

それから5人だけで,何役も演じてます。
解釈にも絡んだその配役がおもしろく,それを演じている人たちもまたおもしろいかな。
でもやはりNACSの顔くらいはわからないと苦しい,何役も!の作品なワケで。
お芝居だけじゃなく,NACSを楽しむ舞台でもあるように思います。

だから最初はおもしろくなかった,私は。
いろんな意味で,わかんない・・・ってのが多すぎたのですな。


それでも。
新撰組を知らないからなあと言いつつ,それでも何も調べず,この作品を観ておりました。

でもさすがに何度も観れば,この舞台の世界も見えてくるし,5人で何役も演じているけど誰が何役でどんな奴を演じているのかもわかってくる,もちろん話の流れも見えてくるワケで。
(もちろん新撰組はじめ,いろんな事件や史実は完全にこの作品のみから知り得たことになってしまうのだけど。)

そしたらわりと,いろいろ楽しめるようになりました。

未だ新撰組がどういうものなのか,わかりません。
この物語で何をしていたのかもよく・・・。

まず,漢字に変換できない意味不明な言葉がたくさんありますし。
ふくちょうじょきん!じんちゅうほうこくぬし!
うーん・・・。

ふるたかしゅんたろう!かつらこごろう!
名前なんだけど,字が分からない・・・。

それから「大義」とか「誠」もなあ・・・よくわからず。
無知なのだよ。

池田屋ってなんだよ。
何があったのだよ。
何度見ても理解できていないこの状況。

だからたぶん,この『LOOSER』で描かれた物語の本当のおもしろさってのもわかってないかもしれません。

それでもこのお芝居を自分なりに楽しめてます。
今は飽きずに何度も観れるもの。
笑えるし,泣けるもの。

おもしろいお話なのです。
新撰組に限らず,実際に会ったことがある人やそばに居た人,さらには本人でなければわからないことってのはいっぱいあって。
それが歴史上の人になってしまえば尚更。
いくつかの史実からイメージが付いてしまえば,全てのことがそれに沿った解釈になりやすい。
そして伝える人によって,付け足される部分と省かれる部分もあるだろう。

ホントはどうだろうねえ・・・っていう話。

ちとセリフを出してしまいますが,現代の男が「なんだ?この新撰組は!」と驚いております。
人間なワケです,ヒーローも悪人も。
意外に自分たちと変わらないところもあるんじゃない?っていう。
そしてホントはこんな流れがあって,こういう結果だったんじゃない?っていう。

何人も人のいた新撰組。
イメージはひとつかもしれないけど,いろいろあったのでしょう。
意見の違いはあったのでしょう。
柱はひとつでも,それへの向かい方はいろいろだったのでしょう。

そして,ホントに彼らがヒーローなのか。
歴史に名が残らなかった人たちのことも描きたかった・・・ということですが,うーん。
残っても残らなくても・・・ってところかなあ。

現代の男が翻弄される。
彼が「関係ない人斬っちゃったの?ダメだろ!」と叫びます。
「今あなた方が斬りあうことに,何の意味もないですよ!」

そうしなければいけなかった時代なのかもしれない。
そうするのがおかしくない時代だったのかもしれない。

でもやっぱりおかしいよなあ。

「大義!」と叫び,刀に向かう。
そうやって生きていた人たちがいたのだと思うと涙が出ます。
辛いなあ。
名を残しても,残さなくても・・・。

新撰組も長州藩も,うーん,幕末という時代に生まれ,時代に流されるしかなかった人たち。
現代の男が彼らに訴え,そしてかつらこごろうが受け取った想いが,そう思わせます。

幕末の人たちは,新撰組は,一体どういう存在なのか。

口上に,「彼らが望んだ日本に現在はなっているのか」という言葉がありました。
なぜかまずこのセリフに涙が出る。
タメイキと涙,かな。

今の時代は過去の人がいて,ある。
幕末には,たくさんの人が斬られた。
そして現在はある。

彼らが望んだ日本はわからないが,斬り斬られた人たちがいて,今がある。
今が悪いとは思わないが,いろんなことを思ってしまうのです。

自分は現代の人間で。
彼らは今の自分たちをどう思うだろう。

家に帰った現代の男が自分を嘆く長台詞があって。
淡々と振り返る。
部屋,電車の中,階段,コンビニ,彼女,日記,アルバム・・・。

「忘れても別に構わない,どうってことない俺の考え事」
「俺の存在って何だ」
「そんなに毎日何もない」

胸に刺さる。
そんな風に考え込みはしないけど,共感できることばかり。

私は今がわりと好きで。
幕末の時代は,刀を振っている人たちのことは理解し難いのです。
でも幕末の人たちを想うと,今の自分をちょっと嘆く。

難しい。

そして,「LOOSER」と「失い続けてしまうアルバム」ってのが,ここで出たアルバムの話に引っかかってくるのでしょうなあ。
歴史に残る人たちばかりではない。
歴史に全てが残るわけではない。

トリップする佐藤重幸と一緒に,夢を見て,なんだかいろいろ考えてしまうお話です。


芹沢鴨という人が出てきます。
うーん,豪快で荒々しい男と言われているのか?
名前にすら全く聞き覚えなし。
だから私の「新撰組の芹沢鴨」は,『LOOSER』の安田さん演じる芹沢でインプットされてます。

「芹沢さん,かわいそうな人なんですよ。」っていう沖田のセリフがあって。
もう,この作品で描かれる芹沢という人はそんな感じ。
ただ間が悪く,間の抜けた誤解されやすいだけの人。
そしてイメージも先行して・・・。
力士5人を斬りつけた事件の真相は実はこうだったんじゃないか,部屋を取り忘れられたため宿に泊まれず火を放った真相はこうだったんじゃないか。

芹沢をかわいそうなだけの人とは思わないが,もうちょっといろんなコトがうまくいったら,イイ人なんだろうなあっていう。
愛すべき,愛される人なんだろうなあ。
亡くなってしまった愛する人の傍らに座っている芹沢なんて,すごく切ないのですな。
泣けるのです。

芹沢だけでなく,他の登場人物もわりと『LOOSER』のイメージが大きい。
それでもちょっとキャラクターだな,と思えるところも多くて。
でも芹沢だけは,安田鴨じゃないんだなあ。
芹沢ももちろん,ふんどしいっちょとか,変な刀さばきとか,まああるんだけど,それでもです。

そして,芹沢鴨は安田さんがイイので,今のところ私は新撰組をこの『LOOSER』以外で知りたいとは思っていないです・・・。

それから,LOOSER版新撰組が史実と違ったとしても,この新撰組が好きかもしれない。
イイわるいは別として,このお話が好きなのですな。
誰が新撰組になったとしても,同じなのだろうなあ。
時代に流されて生きてしまうのだろうなあ。

うまく言えないのですが・・・。
新撰組の人たちも,大満足で人生を終えたワケではないだろうなあと思うのです。
多少なりとも自分の人生に疑問を持ったりしたのではないかなあ。
死にたかったワケではないもの。
人のためじゃなくて,自分のために国を良くしたいと思っていただけだもの。

そんな風に思うので,泣けるのですな。


初めはちっともおもしろくなかった『LOOSER』。
今では,たくさんのシーンで号泣します。
何回見ても同じ場所で爆笑します。

大好きな作品です。
そして,リーダーの書いたお話をNACSというチームがやるお芝居が好きになった作品。
お芝居や,劇団,演劇グループ,いろいろあるけど,NACSというジャンルもイイものですよ。

もういろいろ観てしまったので真っ白でNACSを観られないのだけれど,まあ好きなのでイイのだよ。

ちなみに『COMPOSER』は未だ作品全体を観たときのおもしろさがわかりません,私。
モーツアルトもカールもフランツもサリエリもベートーベンも,好きは好きなんですが。
そして,『COMPOSER』のこのシーンを見たい!ってのは思うんだけど・・・。
あと何年かかるかなあ。
いつ感想書けるかなあ。

リーダーのお話は難解なのだ。

・・・と思っていたけど,『HONOR』は一回でハマリました。
そういうもんです。
苦手な人がいつも苦手とは限らない。
そして。
好きな人がいつもイイとは限らない。

それはきっとチームでも作品でも役でも変わるのでしょうなあ。

例えば,もじゃもじゃだけど,ブサイクだけど,舞台の大泉さんはカッコイイです。
舞台では・・・いや,演技ではおもしろい人じゃない人を演っていただきたいのだなあ。
泣かせてくれる人なのだよ,大泉さんは。
あー,いなだぐみのらいなすのおかま役も泣いたな。
どういう役を見たいかってのはうまく説明できない・・・。