『ALWAYS 続・三丁目の夕日』を観に行ってまいりました。

うーん・・・「ああ今自分は,幸せだなあ。」と思わせてくれる映画でした。
こうやって映画を観に来て,泣いて笑って。
これも幸せだなあ,と。

お父さんが「幸せでいいのかなあ」ってつぶやいたのが印象的でした。
お父さんにすごくラッキーなことがあったワケじゃない。
誇りを持って仕事して,家族と暮して,同じ部隊の仲間に会えて・・・そりゃまあいろいろあるけど,でもお父さんは幸せ。
幸せなんだと言われて,否定せずに言ったお父さん。

そしてふと,他のひとたち,そして自分を振り返る。
ああみんな幸せなんだなあ。
お父さんの幸せとは違うけど,3丁目に住むひともみんなそれぞれ違う形で幸せなんだよなあ,と。

自分は,今こうやって映画を観に来れるっていうのは幸せだからだよなあ。
映画を観に来るお金と時間と気持ちに余裕があるということで。
それも幸せのひとつかな,と。
スケールはでっかく,話はゆるーく。
ドキドキわくわくでもなく,考え込むこともなく,でもなんだかじんわりと心があったかくなる後味良い映画です。

3丁目だけでなく,時々どこまでも広がって映る30年代の景色や,東京の街並み,車・・・。
知らない街並みだけど,しっかり物語に入り込めるように作りこんでいる世界で。
そしてあの音楽にぐーっと3丁目に引き込まれます。

そして,茶川さん家も鈴木さん家も,タバコ屋さんもお医者さんも,とっても自然にその中にいる。
でも,彼らがすごくその世界の,物語の主人公なんじゃなくて。
30年代でも,40年代でも,そして現代でも同じように変わらず,隣にいそうなひとたち。

生活をして,仕事して,遊んで。
恋をしたり,他人を気にしたり,優しくしたり,ケンカしたり。
泣いたり,笑ったり。
劇的な人生なんじゃなくて,生きている。

30年代というあの時代。
あの頃は良かったねえ,というのではないと思うのです。
今はこうは行かないとかでもないと思うのです。
時代は関係なくて。

そして,今だって形は違えど同じようにみんな生きているのではないか,と。

それから美加ちゃんが3丁目のみんなの様子を見て,ふと台所に立つようになるシーン。
あれも,あの時代だからとか,お手伝いってことはあんまり関係なくて。
誰かの姿を見たり,自分もやってみたいなあ,っていうのはいつでも誰にでもあるんではないか,と。
だからなんだか共感できて,じんわり心が暖まるんではないかなあ。

もちろんドラマ的に描かれたストーリーもあります。
茶川さんとこは,ちょっとクサイ物語。
後半の芥川賞や小説のあたりなんて,すぐわかってしまうくらい単純なストーリー。

でも。
そればっかり取り上げないで,お父さんやお母さん,一平くん,六ちゃん,それから新しいキャラのお話もちょっとずつ織り交ぜていて。
こんなエピソードもあったね,ていう。
お母さんが2人の女の子に対して,すごく「お母さん」風に出るようなシーンが,雰囲気が無いところなんてイイですな。
そうそう,そういうのも含めてあんまりいろいろ説明しないのがいいですな。
言葉少なで。
(東京駅で餞別くれた先輩はカッコよかった。)

だからなんだかふわーっと楽しく観られる。
そして泣いてしまったり。

細かいところがあんまり気にならない作品のつくりだなあと思います。
ところどころ,あれ?そんな話のまとまり?そんなセリフで良いのかななんて思う瞬間もあるけれど。
でもすぐ忘れちゃって,まあイイか。
そんな風に思ってしまう。

なんだかイイ映画だなあ,と思ってしまう。
そんな作品でした。

美加ちゃんの存在が今回は特に良かったです。
後半「お金じゃない」ってなことを社長が言ってたけど,あれはリカちゃんという子の存在もちょっとあって,また生きてくるのかなあと。

存在と言えば。
何にも知らずに観に行ったので,上川さんが出てきたのにはちょっと驚きました。
イイところで出るなあ。

ああ,これはちなみに続編なワケで。
おかしな方向に行くこともなく,ただまんねりだという感もなく。
無理なくイイ感じで前作の設定や話を繋げたその後,「続編」で良かったです。
シュークリームは微笑ましかったなあ。