2edad3fd.jpg北海道ローカルですが,『ドラバラ鈴井の巣』という番組がありました。

ドラマとそのメイキング(ドラマづくりの過程)を一緒に放送する「ドラマを題材にしたバラエティ」。
ドラマを間に挟んで,その撮影風景のみならず,ドラマの企画発表から,脚本の会議,台本読みあわせ,歌作りの風景,ドラマで必要なものの稽古風景なんかも放送されます。

で,この番組内で製作したいくつかのドラマの中で,大泉さんが書いたお話のひとつに『山田家の人々』というのがあって。

というワケで,大泉洋さんが描くおじいちゃんの話:その2です。(その1『一生のその先』は⇒こちら
『山田家の人々』は,とある青果店を営む一家のお話。
大泉さんそっくりの主人公洋一くんの恋のお話(このお話はほぼ大泉さんの実体験)から,おにいちゃんの夢話,おねえちゃんの結婚話,怪しい男の起こす事件のお話・・・いろんなエピソードを盛り込んだホームドラマ。

笑えます。
泣けます。


お母さん代わりのお姉ちゃんとちょっと情けない男性陣たちのやりとりには爆笑し,洋一くんやお姉ちゃんの恋のお話には涙し,珍キャラの必要なさそうなエピソードには苦笑。

大泉さん自身の昔の服を着せた,大泉さんの在りし日そのままの洋一くん。
この洋一くんの,好きだった女の子とのエピソードが特に切なくて泣けるのだ。
実際大泉さんが語っている(これもやっぱり妄想混じりかもしれない・・・とふと思うけども。)ときよりも,ドラマで見ていると泣ける。

涙を溜めて転校すると言う彼女とのシーン,彼女に好きな人がいると告白された電車のシーン・・・。
演出効果か,俳優の力か。(俳優が泣くより,涙を堪えている姿のほうが涙を誘うって言っていたのは,安田さんだったかな。だからこのドラマ内でも号泣し過ぎている人は笑える。)
クサイくらいドラマチック。

それから,おねえちゃんの恋人が頑固父さんに結婚を許してもらうために雨の夜の公園で父さんと相撲をするシーンとか,夢を追い求め家出っ放しのお兄ちゃんが結婚式に駆けつけてお祝いを言うシーンなんてのも,古い展開ではありますが,ちょっと泣けたり。

基本はフツーのドラマで。
嫌味な金持ちなんていうアホキャラも登場したりバラエティらしいドラマのつくりではありますが,他のドラバラ作品に比べたらホントにフツーのホームドラマ。
家族それぞれのお話があって,そのエピソード毎にウルッとくるラストがあって,イイのだなあ。


そして。
山田家にはおじいちゃんがいます。
おじいちゃんは脇役ですが,どこにでもいそうなのほほんとしたおじいちゃん振りで,ちとうざい感もありつつ,ふと家族を和ませ味方をしてくれる。

洋一くんとお父さんのケンカに紛れ込み,それをお姉ちゃんに怒られシュンとしてたり,フラリと帰ってきたお兄ちゃんを怒ってテーブルを叩くお父さんにビクッとしたりなんて姿があったりする一方で,孫を心配するイイおじいちゃんで。
優しく見守り,声を掛け,味方して,諭してくれる。

振られちゃった洋一くんがおじいちゃんの部屋を訪れるのなんて,洋一くんがそういうおじいちゃんを頼ってるからですよなあ。
でも下手な言葉でなぐさめはせずにしれーっと詩吟を歌っちゃったりして。
お兄ちゃんの仕事が見たいと行動を共にしてみたりして,で,ちょっと悪ノリしちゃってお兄ちゃんと警察に連れてかれちゃったシーンなんかも良かったなあ。

ホントは何でもわかってるおじいちゃん。
ちゃーんとみんなのことを見てくれている。
孫を愛するおじいちゃん。

主になる話はないですが,ダジャレ王頑固父はじめ,コントみたいな利喜男とか,キャラの濃い登場人物の中で,ポロッと入ってきたりと,山田家の中でイイ味出している人です。

このおじいちゃんは,大泉さんのおじいちゃん恒三さんそっくりのよう。
名前は春三さん。
「あんた」って人を呼ぶキャラから,実際にあったスリーエレファントの会とか,仲間との写生,仲間のお葬式,それから東京に出ていたお兄ちゃんへの餞別・・・。
番組の中で多くのエピソードを「ホントのこと」と明かしていますが,おもしろくするために色を付けているのは別として,ほぼ恒三さんなんでしょうなあ。
「洋ちゃんや」って声を掛けるのは,そのままかなあ。

どんな想いでこの脚本を書き,演じたのでしょうなあ。

大泉さんはいろんなところで家族の話を出す人で,おじいちゃんももちろん。
でもしんみり語っているワケではなく,こんな人だったんだよ・・・とか,時にはラップ現象起こすんだーとかギャグにしてたりもします。
ただ何かで大泉さんが,亡くなった人は自分のことを思い出してもらえないのが一番寂しいんだってなことを言っておりました。
意識して・・・とまではいかないでしょうが,おじいちゃんが寂しくないようにとどこかで思ってるんでしょうなあ。
それから,自分も寂しくないように。

というワケで,お話のふたつめはここまで。
このドラマには続編があるのですが,その話はまた次回。
大泉洋さんが描くおじいちゃんの話:その2でした。


そういえば。
NACS仲間の佐藤さんが芸名を変更するそうで。
苗字をお母さんの旧姓に。(実は昨年亡くなられていたそうで。)
そういう形の愛もあるのだなあ・・・と。
そんな話も付け足しで。