アクション映画はそんなに興味がない・・・と言いつつ,『ローグ アサシン』を観に行ってまいりました。

これでもか,というほどのアクションやら血やらにちょっとまいりましたが,アクションを推しながらもそれなりにちゃんと中身もある作品で,なかなかおもしろかったです。

まあ途中で,痛々しいアクション続きに登場人物の多さが重なり,どこに話を持っていこうとしているのかわからなくなり。
で,「この映画は何を楽しんで観れば良いのだろう・・・」と迷子になってしまい・・・。
でも,後半にはそこをしっかりと片付けてもらえて,しかも「おぉっ,あーなるほどー」っていうのを大きく頷きながら言えるような感じで。
ドラマのあるアクション映画でしたな。
復讐,のお話。

警官やら捜査官やら,彼らの相棒の敵討ち話はよくあり。
その苦悩みたいなものはもう観飽きた気がしますが,そこはそんなに突いていなかったように思います。
アクション映画はそんなモノなのかなあ。
暗くなっちゃうだけだしなあ。

で,それをバックに置きつつ,ひとりの男をとにかく追うワケだ。
でもなかなか捕まえることができない男。
だって,バカじゃないから。

この追われる男がジェット・リーで。
ところどころで,顔を見ているとおっさんだなあと思ってしまいますが,ギリギリでスマートな男を演じられている・・・ような,いないような・・・。
彼の見せ場があんまりよくわからなかったので(ごめんなさい)アレなんだが,ああいう役だったのですからあんな感じで良かったのかなあと思います。
おっさんぐあいが,それからあの物静かな存在感が,このアクションいっぱい悪者いっぱいの作品をビシッと引き締めていたようにも思えるし。

そういえばどこだったか忘れましたが,カッコイイなあとふと思ったシーンもありました。
(ちなみに顔の好みはトム役の人ですな。彼に好感を持てたからおもしろかった。)

さてさて,この映画はヤクザがキーになっております。
ヤクザ街ってのが何度も登場し,ヤクザもたくさん登場。
日本人,日本もちらり,ヤクザの集まる和風の店(白湯茶房ってなんだ),日本語・・・そして刀もバンバン。

何かの作品でも思った気がしたのですが,日本刀ってのはやはり観ていて痛すぎます。
バンッと大きな音で銃を撃つのはその痛さがわからないからかそんなに怖ないのですが,あの細く鋭く長い刀がスパッとかグーッと人体に刺さっていくのは,キツイです。

刀でやりあうシーンがあって。
それはそれでカッコよくてアクションとしてかなり見ごたえあってイイのですが。
ただバンバンとやり合うより,敵同士が向き合っている感じがイイと思うのですが。
でもグサッといってしまうと,思わず拳を握ってしまうのです。
見慣れてないからかなあとも思いますが,どうなんだろう。

まあ,アクションに取り入れるのはイイんです。
イイんだけど,痛いって話。

そして,ところどころ英語だけじゃなく,中国語,それから日本語が登場。
この日本語はちとひどかった。
例えば,ジェイソン・ステイサムがジョークを言ってたんだけど,何言ってるのかいまいちわからず。
あの役柄というか立場というか状況なら,そこまで求めないで短いセリフばかりで良かったと思うのですが・・・。
それから,他にも日本人役なのにちと微妙な言い回しやイントネーションが・・・。
日本語知らなきゃ良かったと思ってしまいました・・・。
無駄なコトに気になりすぎですな。

まあそういう細かいことは置いておいて。
中盤広がりすぎたように見えたお話を,まさに片付けていきながらまとめていったお話の持っていき方は良かったです。
途中で路頭に迷わされたのはやはり納得行かないですが,まあイイか・・・というコトで。

だって・・・『パーフェクト・ストレンジャー』より断然良かったと思うもの。