11『僕の彼女を紹介します』を観たなら,やっぱりこちらも観たくなる,『猟奇的な彼女』。
これはホントに好きです。

彼氏だろうと見知らぬヒトだろうとおかまいなしに,自分の信念と違うコトをする人間は叩く殴る怒鳴る男らしい彼女。
酒豪で酒乱で泣き上戸で,吐いて寝る。
でも実はちょっと切ない思い出と戦ってて,堅い両親もいる。
彼女に,名前は,ない。
心の傷を癒そうとしていてちょっとだけ陰があるけど,基本的にメイワクでぶっとんでる彼女と,それに付き合う彼氏の日々を綴った作品。

猟奇的な彼女。
ちょっと頬がふっくらしてて,酔っぱらった演技は目がいっちゃっててブサイクで,時々下唇の動きが変で。
でも髪の毛がキレイでかわいいです。
お年寄りに席を譲れーと男の子を殴っちゃったり,援助交際しているオッサンに立ち向かったり,一方で付き合って100日目には・・・とかわいくてイイけどメイワクだろうなあというお願いをしちゃったりする彼女だけを観ていてもおもしろくなく,それに「殺されるかもしれない」とか「もう自由だ」とか何だかんだ言いながら付き合って,しかもちょっとそれがイイと思っているダメダメな彼氏がいて,この2人を観ているのが楽しい。

それに,細かいところまでちゃんと作ろうとしたんだろうなあという感じがあります。
「猟奇的」な彼女の背負ってるものとか性格,それに振り回される彼氏キョヌの心の動き,出会いから始まって最後に至るまで,いろんなエピソードを盛り込んでて(原作はありますが。)。
それから,これは主にキョヌの彼女とは対照的な男らしくないところでなんだけど,思わずプッと吹きだしちゃうような演出がちょこちょことある。
素っ裸でウロウロしてたり,代返で自分を忘れちゃうとか,コントみたいなタイミングで懐中電灯つけて自分で自分を驚かしちゃったり,当たり屋にものすごい強気だったり,ゲームで何人も兵隊さんが来ちゃうとかとんでもないオチがあったり・・・。
ホントにフッと笑ってしまいます。
彼女がシナリオを書くのが好きで,それを映像として再現してたり,キョヌと彼女の衣装がちょっとカラーや柄を合わせてあったり,ステキな偶然を用意しておいたり。
いろいろ出てくるけど脱線せずに2人を描いていて,ちゃんと飽きずに楽しめる作品。

あーそれからやっぱり"彼女"がカワイイだけでなく,(個人的に顔はキライだけど)彼氏のキョヌもちょっとイイなあと思えてしまうのも楽しめる理由のひとつかも。
彼女のお見合い相手に,彼女と付き合うときに守らなければならないことを語るのがすごく好き。
コーヒーだとかバラだとかだけじゃなくて,「痛くなくても・・・」と彼女の気持ちをもうこの時点ではすごくわかっているんだなあというコトがすごく感じるし,しかもそれを伝えてあげている。
すごく彼女を愛してるんだなあ。
"彼女"が走り出すのがわかる。
イイやつです。

後半の彼女はかわいくてたまりません。
特にプラットホームや山で「キョヌー!」と叫ぶシーンは・・・。
猟奇的だけど,女の子。