『プラダ・・・』のあと『硫黄島からの手紙』も観てまいりました。
『父親たちの星条旗』より良かったです。(⇒『父親たちの星条旗』感想

すぐ落ちてしまうと言われた島で長く戦った日本兵たちのお話。
でも日本もアメリカも関係なく,国の兵士として戦ったヒトたちの心をしっかり描いた作品に見えました。
西郷を中心に,家族への手紙がたくさん綴られる。
「おげんきですか」「かわりないですか」
一番上のヒトも,過酷な戦況の中,家族や友人たちとの思い出を描く。
今は敵だけど,笑いあった仲だった。

手紙だけじゃなく,「お国のため」と戦うヒトたちがホントは口にはしないだろう(してはいけないと言われたであろう)いろんな言葉を吐き出す。
敵の数に怯えたり,「もう,だめだぁー」と口に出す。
傷を負った捕虜を助けるように支持され,「奴らはそんなことしません」と拒む。
でも「お前はアメリカ兵に会ったことがあるのか?」と問われる。

カメラの位置が,ずっと兵士たちに近くて。
足元を同じように走っているようで,敵に狙われている怖さを近くに感じました。

そう,怖いんだよ。
だって殺されようとしてるんだもの。
国のためだって,家族のためだって,潔く散るのがイイと言われたって,やっぱり死ぬのは怖くて,家に帰りたいんだよ。

家に帰りたいから,そのためには自分の前に現れる敵には勝たなきゃならない。

この2部作はアメリカ側,日本側それぞれから描いた硫黄島のお話というコトだけど,たぶんこの『硫黄島からの手紙』はどちら側から書いても同じだったかもしれない。
アメリカ兵にも家族はあって,手紙があった。
そして同じ気持ちで戦ってた。
ハリウッドぽくもなく,日本映画ぽくもなく。

自決するシーンがちょっとグロかったりもするけど,でもひとつの事実を描いた作品。
ヒーローが描かれるような戦争映画ではないドラマでした。